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50歳代前半の女性 現在の喫煙率150% 20本~30本/日のタバコ喫煙者です。およそ20歳頃より喫煙を始めました。(20本/日=100%喫煙率とする)
一時期禁煙されていたそうですが、お子様が成人された頃よりふたたび喫煙を始められました。
重度進行性の歯周病と閉経による女性ホルモンの減少と相まってご自身の歯その物と歯を支えている歯肉及び歯槽骨(しそうこつ)をも失ってしまったケースです。
正面よりのX線パントモグラフ写真。5/87543211238残在歯全てが顎骨・歯槽骨 |
(しそうこつ)の中に埋まっておらずグラグラの状態です。
当然の様に入れ歯・部分義歯も揺れて安定しません。
残念ですがこの時点では残っている全ての歯を抜歯するしか選択肢はなさそうです。 |
重度進行性歯周病の為5/87543211238ご自身の歯12本全てが抜歯となりました。
重度進行性歯周病で歯根の1/4以下が歯槽骨(しそうこつ)中にない場合、もはや歯周病の原因歯となっている歯そのものを抜歯しなくてはなりません、この時点で歯周病は無くなります。
残された下顎骨にはなんとかインプラント処置が可能ですが、上顎骨のそのほとんどに歯槽骨がありません。
広範囲な骨の移植を行わないかぎり上顎へのインプラント治療は大変難しい状態と言わざるをえません。 |
上下残在歯を12本抜歯後のX線CT、セファログラムトレース図、下顎骨部にわずかに歯槽骨が残るものの上顎骨にはほとんどと言っていい程、残在する歯槽骨は有りません。 |
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今回のインプラント治療では下顎骨に8本のインプラントを埋入し、ボーンアンカードフレームとして下顎に固定式の人工歯を取り付ける事にしました。 |
インプラント、ボーンアンカードフレームを取り付けた患者さんの正面よりのX線オハリパントモ写真です。
正面よりのX線インプラントCTでも上顎にインプラントを行う歯槽骨はほとんど残っていない状態でした。 |
この様に、重度進行性歯周病で歯及び歯槽骨(しそうこつ)を失った場合写真のように、本来、歯槽骨と歯肉に被われていた部分までの回復は困難で、写真のようにチタンのアバットメントで高さ部分をカバーしながら人工歯を取りつける事になります。
この様に、自然の状態でチタンアバットメントのインプラントとのつなぎ目が見える事はありません。
インプラントを成功させるために!!
タバコ=喫煙はインプラント治療・歯周病治療にとって最大のリスクファクターです。
もしも患者さんがタバコ=喫煙に加えて、高血圧で高血糖症で脳の梗塞の経験が有り、生活習慣の改善に見込みがない場合、インプラント処置を含む、外科的な全ての歯科治療にむいていません。非適応症という事です。
こちらの患者さんは全ての歯を50歳代で失い、インプラント処置を行いました。
これを機会に禁煙をすすめています。どうしても無理なら減煙でも良いのです。生活習慣を良い方へ改善する努力が必要なのです。でないとドクターも人間ですから頑張れないかもしれませんよ。
現在、1日にタバコは10本前後に減煙してもらっています。
3ヶ月に1度のメンテナンスクリーニングに来るたびにドクターは禁煙する事をすすめています。
喫煙しているかぎり、顎の骨はどんどん細くなっていきます。
私が会うたびに禁煙するように言うと、患者さんは“でもネーやめられないのよ。
でもいいの。3ヶ月ごとに先生に会えて、そう言っていただけるだけでも私には嬉しいことよ。
私の家はお金持ちだからだめになったら又新しいインプラントを先生に入れていただくワ”とおっしゃります。
なかなか手ごわい患者さんです。
こう言ってのけられる方はそうはいません。たのもしいかぎりです。
同じような事を言えない患者さんは、ぜひ禁煙してからインプラント治療をお受けになることをすすめます。
本当に良いドクターとは患者さんの側にひそんでいる不特定多数のリスクを知らせ、インプラント人工歯の予後も含めて長期間、長持ちしていく事を一緒に考えてくれるドクターではないでしょうか。
インプラント治療の成功はドクター捜しであると言っても過言ではありません。